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  • 櫻木友紀

配偶者の転勤、その時企業は!?

最終更新: 2019年11月30日

企業のみなさんは、パートナーの転勤が判明し、帯同するか否かを悩む社員に対して、 どのような制度をお持ちでしょうか。

これまで何件、配偶者の転勤問題のご相談を受けたことでしょう。 多いパターンとしては、男性配偶者の転機に伴い、女性が帯同するかを悩むケースです (もしくは、帯同はしたが、喪失感がぬぐえない、とか)。 そして、これまた多くの場合、「本当は辞めたくないのですが」と言いながら、 良い策が見つからず、女性が退職を決断します。

そんなことを考えていたら、配偶者の転勤が女性のキャリアに及ぼす影響について、 とてもよく考察された文献を見つけました。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshrm/19/1/19_26/_html/-char/ja

簡単にまとめると、古くは転勤は「女性はパートか派遣なので、転勤の阻害要因にはならない」と女性側のキャリアに配慮なく転勤が決まってきた背景があること。 (→それもひどい話ですが) そして、現在は一部の企業で勤務地変更制度、配偶者転勤休職制度、再雇用制度等の制度は できてはきたが、いずれも企業主導であり、転勤の状況が制度に当てはまらない場合には、 やはり退職せざるを得ないこと。 一度退職してしまうと、そこからキャリア・リカバリーの障壁が高くなる、ということが書かれています。

現在の勤務地変更制度等は、「その職場に出社して働くこと」を前提とした制度です。 しかしながら、色々な働き方が進んでいく中で、その前提を取り払った考え方も用いる必要があるのではないでしょうか。 少なくとも、転勤が決まってす即決するのではなく、リモートワーク等の他の手段がないのか、ある程度の期間話し合ったり、試行錯誤を繰り返す中で、今後の方向性を決めても良いのではないでしょうか。 もちろん、結果的に別居するということも一つのオプションかもしれません。 その現実性も、しっかりと考えられる時間が必要かなと思います。

リモートワークが盛んな海外の企業等では、裁量労働制でフル在宅勤務が認められている ところなどもあります。私の海外の知人も、上司とのやりとりはすべてメールやオンライン、直接顔を合わせることは1年に1-2回程度あるか否か程度、と話していました。 コミュニケーションがしっかりと取れていれば、業務上の支障はない、とのこと。 成果を求められる厳しさもありますが、どこででも働くことが出来ます。

さらに、外資系企業では海外の女性社員が子ども達と男性配偶者を帯同して日本に転勤して仕事をしていました。男性配偶者の方は、オンラインで海を越えて日本からリモートで仕事を続けていました。 (このケース、日本ではあまりないですよね。それも不思議な。)

非常に優秀で、働きたい気持ちが高く、「会社が抜け道を一緒に探してくれたなら、ずっと、ここでもっともっと働けるのに」と思いながら退職していく方を見ていると、働き続けたい側と働き続けて欲しい側と、望みは同じところにあるのに、自分たちで作った制度が邪魔をする、という不思議な構造が見えてきます。

たまにはゲームのルールを変えてみることも必要なのではないでしょうか。




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